私は妊娠したと知った時、堕胎という選択枝も視野に入れていました。
堕胎は残酷だし心も体も傷つくという認識はあったけれど
私の人生をベースに考えた時、子供がいない方が幸せであるならば
堕胎も「あり」だと思ったからです。
表に出ていないだけで、学生で妊娠してしまい堕胎する人が
意外に多いと知ったのも、妊娠を知った直後でした。
私の場合は、妊娠を知ってから考えて、考えて、考えて…
堕胎するよりは生んで育てる方が私が幸せだと思ったし
夫もその考えに賛成してくれたので「できちゃった結婚」を選びました。
結論を出すまでは、たった数日でしたが
それこそ朝から晩まで、そのことだけを考えていました。
結婚してからは、慣れるまで大変でした。
いわゆる「新婚生活」では今まで違う生き方だった2人が
お互いに尊重しあい、譲り合いながら2人で暮らすルールを作っていくのですが
それが思っていたより難しい作業なんです。
それを、妊娠中という特殊条件下でやらないといけない。
その上、私の場合は卒業論文を仕上げて卒業しなくてはいけなかった。
さらに、結婚式の準備も急がなくてはいけなかった。
思い描いていた幸せな新婚生活とは掛け離れた現実でした。
でも、このルール作りの時期に協力と妥協と思いやりを学べたのは
その後の夫婦関係にとっては大きな収穫でした。
新婚の時期が終わってからも、何度も真面目に話し合って
不平・不満を伝えたり、原因を2人で一緒に考えたりして
いろいろな問題を乗り越えてきました。
そして今、実家とは全く違ったルールのもとで生活していますが
夫婦関係・親子関係は良好です。とても幸せです。
我が家で大切なのは「ありがとう」「ごめんなさい」をきちんと言うこと
そして相手の状況と気持ちを思いやるということです。
ありきたりでキレイ事っぽいけど、基本はそこにあります。
これって「できちゃった結婚」じゃなくても大切なことですよね。
「できちゃった結婚」だったからってことに不満の原因を押し付けず
自分の考えと現実が違ってきた時に面倒がらずに話し合って
こまめに軌道修正したことが今の私達家族の幸せに繋がっていると考えています。
どんな過程で結婚しても
夫婦がうまくやっていくための基本は変わらないんじゃないかと最近思います。