大学4年生の10月、卒業研究に忙しいはずの時期に
私の心は他のことでいっぱいでした。
生理が来ない
生理不順気味の私としては
今回は間が空いているかなってくらいの日数でしたが
当時は彼氏(現夫)の部屋に入り浸っていましたし
当然のように毎日
Hしてましたから、やっぱり不安でした。
彼に検査することを伝え
妊娠検査薬を購入して一人でアパートで検査しました。
今回は、前回よりも簡単に検査薬を買うことができました。
トイレに入る前に説明書を必要以上に熟読することもありませんでした。
「もしかして…」っていう気持ち半分
「どうせ、また…」っていう気持ち半分。
講義が終わって帰ってからだったので夕方でした。
小さな窓からオレンジに染まりかけた空が見えていました。
トイレの中もかすかなオレンジ色。
アルミの袋を空け、検査薬を取り出すとやっぱり緊張した私は
うまくコントロールできなくて検査窓に直接尿をかけてしまいました。
その瞬間、みるみる現れた
青い色の線。。。
陽性でした。
覚悟はしていたはずだったのに
頭を思い切り殴られたようにクラクラして
足元はフワフワと浮かんでいるようでした。
これから、どうしたらいいのか…
そんなことすら考えられない状態で彼に携帯からメールを送りました。
「線がでたよ」
検査することを知っていた彼はすぐに返事をくれました。
「え?どういうこと?」
どう、って…
「陽性でした」
「それはできたっていうこと?」
「そうです」
よく覚えていないけど、こんなやり取りの後
彼は私のアパートに来てくれました。
陽性の線がクッキリと出ている検査薬を見せました。
「どうしようか…」
「うーん。どうしようか…」
とりあえず、検査薬も100%じゃない(ほぼ100%だけど)ので
後日、産婦人科を受診しようということに決まりました。
その日は友達との飲み会に2人揃って呼ばれていましたが
妊娠の可能性が限りなく高いと思うと
大好きなアルコールも喉を通りませんでした。