結婚式では、よくある友人の挨拶ってものを頼んでおいた。
私の周りでは私より先に結婚式をした人なんていなかったし
おそらく友達にとっても初めての「友人の挨拶」だったろうから
正直に言って、あまり期待はしていなかった。
「私は、最初にみぃの結婚の話を聞いた時、
すぐに『おめでとう』って言ってあげられませんでした」
私の親友のスピーチは、そう始まった。
いきなり、ちょっとショック。
彼女とは妊娠・結婚と進学の報告後、数回メールのやり取りをした。
【本当にそれでいいのか、将来(キャリア)のことをよく考えたのか】
という内容のメールを彼女から受け取ったのは覚えている。
「『よく考えた結果、出した答えが結婚し学生を続ける道だった。
私はたくさんの人達に支えられながら生きていく。
支えてくれる人達に感謝の気持ちを忘れずに、
その人達の気持ちに応えられるよう頑張っていこうと思っている。』
心配していた私に、みぃはそう返事をくれました。
そのメールを読んで、そして今日幸せそうなみぃを見て
大丈夫だと思いました。
今は、心から言えます。
みぃ、おめでとう。」
じーんとした。
式は始まったばかりで、まだ涙で化粧を崩す訳にはいかないと思いながらも
彼女の心のこもった言葉に思わず涙ぐんでしまった。
結婚と出産と進学を決めた頃、周りの全ての人や物事に感謝した。
そして、そんな気持ちを忘れずにいたいと思った。
それから半年。
卒論作成や結婚式の準備に追われているうちに
忙しさにかまけて、そんな気持ちを忘れそうになっていた。
でも、彼女のおかげで思い出せた。
きっと、もう、忘れない。
4年経った今でも、彼女のスピーチは私の中で響いている。
彼女に、感謝。